まず、Gaussian 09 インプットファイル名は「CO2.gjf」とした。 モデル化学をRHF、基底関数を3-21Gとし、構造最適化と振動解析計算を実行した。分子座標はZ-matrixで記述した。
インプットファイルは TeraPad で編集した。以下に Gaussian 09 インプットを示す。
# RHF 3-21G opt freq
CO2
0 1
O1
C2 1 R1
X3 2 R2 1 A1
O4 2 R1 3 A1 1 A2
R1=1.4
R2=1.0
A1=90.0
A2=180.0
二面体角A2(D1でもよい)の下は空行を2行必要とする。Xはダミー原子である。
これを Gaussian 09 で計算すると、以下の結果が得られた。
E(RHF) : -186.56125750 a.u.
Point Group : D∞h
C-O 結合距離 : 1.15574 Å
全対称伸縮振動 : 1427.6897 cm-1
縮重変角振動 : 658.9646 cm-1
逆対称伸縮振動 : 2463.6484 cm-1
二酸化炭素は直線分子であり、C∞ 回転軸に直交するC2 軸があるので D∞h 対称性となる。
文献値*1によると、C-O 結合距離は 1.1600 Åである。
文献値*2によると、全対称伸縮振動は 1333 cm-1、縮重変角振動は 667 cm-1、逆対称伸縮振動は 2349 cm-1である。
以下に、構造最適化された二酸化炭素と各振動のアニメーションを図示する。
図1 構造最適化された二酸化炭素
図2 二酸化炭素の全対称伸縮振動のアニメーション
図3 二酸化炭素の縮重変角振動のアニメーション
図4 二酸化炭素の逆対称伸縮振動のアニメーション
引用文献
*1 日本化学会編, 改訂4版 化学便覧 基礎編, 丸善, II-653 (1993).
*2 日本化学会編, 改訂4版 化学便覧 基礎編, 丸善, II-582 (1993).
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